People

結果を出す指導力
Teaching Skills

医療技術学科 臨床検査学専攻

臨床検査学専攻のここが面白い!

(講師)
中原 正子
臨床検査学専攻のここが面白い!

新しい検査方法の開発から、癌の早期発見まで。
あらゆる領域で、病気治療の未来を担う仕事が広がっていく。

癌細胞は、癌細胞自身が栄養をとり増殖するために、血管を呼び寄せることがわかってきました。そして、血流を介して小さな遺伝子を飛ばし、付着。飛ばされた遺伝子が布石となり、転移しやすい環境をつくります。つまり、癌と血管には非常に深い関係があるということです。

いま私は、日本全体で患者数が増えている乳癌について研究しています。これは、臨床検査技師として血液や血管を専門に培ってきた知識があるからこそ。何の癌かによって、進行具合やどこに転移しやすいか…など、それぞれまったく違います。それぞれ違う癌にスポットを当てた研究は、検査方法に精通した臨床検査技師だからこそ、できる仕事でもあります。
臨床検査技師は、癌センターや製薬会社などで、研究者として、新しい治療法や検査方法といった開発に参加しつつありますが、この動きも、どんどん増えていくことが予想されます。私の夢は、病気の早期発見をめざすこと。早期発見できれば、たとえ病気になってしまっても、予後を安定させたり、QOL(生活の質)を維持することができる可能性が高まります。病気になっても、人並みの生活ができて、働けるようになるのです。そのためにも、一般的な健康診断で行う採血や尿検査で、今よりもクオリティの高い検査結果を得ることができれば…と思います。尿検査や血液検査であれば手軽なので、検査の機会を増やすことができ、癌などの早期発見につながるチャンスも増えることになるでしょう。

これまで医師か看護師が行っていた検体採取も、いまは臨床検査技師の役割のひとつになっています。この、臨床検査技師の幅広い技術と専門性が、治療法の未来を担う可能性を大いに秘めているのです。

PAGE TOP