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リハビリテーション学科 理学療法学専攻

2023.2.7

「Steroids」に金口瑛典助教らの論文が掲載されました。

タイトル:The combined effects of treadmill exercise and steroid administration on anterior cruciate ligament reconstruction-induced joint contracture and muscle atrophy in rats

(ラット前十字靭帯再建術後に生じる関節拘縮と筋萎縮に対するトレッドミル運動とステロイド投与の併用効果)

 

掲載紙:Steroids

 

著者:Akinori Kaneguchi, Akira Takahashi, Atsuhiro Shimoe, Momoka Hayakawa, Kaoru Yamaoka, Junya Ozawa

 

論文の概要:膝前十字靭帯(以下、ACL)再建後にはしばしば関節拘縮や筋萎縮が生じますが、これらに対する効果的な治療法は確立されていません。本研究では、ACL再建後の関節拘縮と筋萎縮に対するトレッドミル運動とステロイド投与の併用効果について検討しました。ラットの片側の膝にACL再建術を行い、術後は介入なし、トレッドミル運動(術後3日目から開始、6日/週)、ステロイド性抗炎症薬(デキサメタゾン)投与(術後9日まで)、トレッドミル運動とステロイド投与の併用のいずれかの条件で飼育しました。術後10日または30日で、関節拘縮と大腿直筋および腓腹筋の筋萎縮を評価しました。トレッドミル運動は筋萎縮を改善しましたが、関節拘縮を改善することはできませんでした。一方で、ステロイド投与は関節拘縮を改善しましたが、筋萎縮の回復を遅延させました。トレッドミル運動とステロイド投与の併用は、関節拘縮と筋萎縮の両方を改善しました。これらの結果は、ステロイド投与を併用した運動療法は、ACL再建術後の関節拘縮と筋萎縮に対する新たな治療戦略となる可能性を示唆します。

 

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