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リハビリテーション学科 理学療法学専攻

2022.3.30

「Acta Histochemica」に金口瑛典助教らの論文掲載が決まりました。

「Acta Histochemica」に金口瑛典助教らの論文掲載が決まりました。

タイトル:Marrow adipose tissue accumulation and dysgenesis of the trabecular bone after anterior cruciate ligament transection and reconstruction in the rat proximal tibial epiphysis

掲載紙:Acta Histochemica

著者:Akinori Kaneguchi, Junya Ozawa, Takuya Umehara, Kaoru Yamaoka

論文の概要:骨髄脂肪組織は骨代謝に負の影響を及ぼすと考えられており、廃用や加齢による骨の減少には、しばしば骨髄脂肪組織の増加が伴います。膝前十字靭帯(以下、ACL)損傷後には、骨の減少が伴うことが知られていますが、この骨の減少に骨髄脂肪組織の増加が伴うかどうかは知られていません。また、ACL再建はACL損傷に対する最も共通した治療ですが、骨髄脂肪組織に及ぼす影響は知られていません。本研究では、1)海綿骨と骨髄脂

肪組織に対するACL切断の影響を調べること、2)ACL再建がACL切断後の海綿骨と骨髄脂肪組織の変化に及ぼす影響を調べることを目的としました。ラットACL切断もしくは再建後、脛骨近位部の海綿骨と骨髄脂肪組織の経時的な変化を組織形態学的に調査しました。ACL切断後、手術を受けていない反対側の海綿骨は時間依存的に増加しましたが、術側の海綿骨は増加しませんでした。この結果は、ACL切断により相対的に海綿骨が減少したことを示します。またACL切断後、脂肪細胞の増加と肥大による骨髄脂肪組織の蓄積が観察されました。ACL再建は、海綿骨の減少を部分的に軽減した一方で、骨髄脂肪組織の蓄積は抑制しませんでした。

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