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リハビリテーション学科 理学療法学専攻

2024.3.21

「Connective Tissue Research」に金口瑛典講師らの論文掲載が決まりました。

タイトル:Long-term effects of non-weight bearing and immobilization after anterior cruciate ligament reconstruction on joint contracture formation in rats(ラット前十字靭帯再建術後の免荷と関節固定が関節拘縮形成に及ぼす長期的な影響)

 

掲載紙:Connective Tissue Research

 

著者:Akinori Kaneguchi, Nanami Masuhara, Ryo Okahara, Yoshika Doi, Kaoru Yamaoka, Takuya Umehara, Junya Ozawa

 

論文の概要:膝前十字靭帯(以下、ACL)損傷は代表的な膝外傷であり、多くは靱帯再建術により治療されます。ACL再建後には関節拘縮(関節可動域制限)がしばしば生じ、問題となっています。我々はこれまでの研究で、ACL再建後の短期間の免荷と関節固定は、それぞれ関節拘縮を軽減、悪化させることを明らかにしました。しかし、これらの影響は再荷重や再可動化後にも持続するのかどうか、また免荷と固定の併用は関節拘縮にどのような影響を及ぼすのかは不明でした。そこで本研究では、ACL再建後の免荷と固定が関節拘縮に及ぼす長期的な影響を明らかにすることを目的としました。ACL再建後に2週間免荷を行うと関節拘縮が軽減しましたが、この効果は再荷重後10週以内に消失しました。ACL再建後に2週間関節固定を行うと関節拘縮が悪化しました。関節固定解除後、関節拘縮は徐々に改善しましたが、関節固定解除後10週間経過しても悪影響は部分的に残存しました。免荷と関節固定を併用すると、関節固定のみを行った場合と似たような影響が見られました。これらの結果から、1)ACL再建後短期間の免荷は関節拘縮を軽減するが、この効果は長期的には消失すること、2)ACL再建後の関節固定は、たとえ短期間であっても関節拘縮に長期的な悪影響を及ぼすことが示唆されます。

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