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リハビリテーション学科 理学療法学専攻

2024.3.25

「Journal of Musculoskeletal and Neuronal Interactions」に博士後期課程の國木壮大さんら(木藤研究室)の論文掲載が決まりました。

タイトル

Neural Drive and Motor Unit Characteristics of the Serratus Anterior in Individuals With Scapular Dyskinesis

 

雑誌名

Journal of Musculoskeletal and Neuronal Interactions

 

著者

 

Masahiro Kuniki, Yoshitaka Iwamoto, Rei Konishi, Daisuke Kuwahara, Daiki Yamagiwa, Nobuhiro Kito

 

論文概要

 

Scapular dyskinesisは肩関節痛発症の原因の一つであり、前鋸筋の筋力低下が関与している。本研究では、scapular dyskinesisを有する個人の前鋸筋において、筋発揮に重要な運動単位(MU)のリクルートメントと発火特性が変化しているかどうかを検討した。 無症状のscapular dyskinesisを持つ成人(SD)と持たない成人(コントロール)を対象とした。前鋸筋の最大下随意収縮時の表面筋電図(sEMG)波形を収集した。sEMG波形は、MU活動電位振幅(MUAPAMP)、平均発火率(MFR)、およびリクルート閾値に分解した。MUを低閾値、中閾値、高閾値に分け、各群のMUリクルートメントと発火特性を比較した。高閾値MUAPAMPはSD群でコントロール群より有意に小さかった。また、コントロール群ではサイズの原則を反映したリクルートメント特性が認められたが、SD群では認められなかった。さらに、SD群はコントロール群よりもMFRが低かった。本研究よりscapular dyskinesisを有する個人は、MUのリクルートメント特性が変化し、前鋸筋の発火率が低下することが明らかとなった。したがって、肩甲骨ジスキネジーを矯正する際には、前鋸筋の神経駆動を改善する必要性が示唆された。

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