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論文タイトル
The effect of lumbopelvic region rotation relative flexibility on thorax–pelvis and pelvis–femur coordination during walking
掲載誌
Gait & Posture
著者
Rei Konishi, Junya Ozawa, Nobuhiro Kito
論文概要
腰部骨盤帯領域の相対的な回転柔軟性は腰部骨盤帯領域の硬さが股関節領域の硬さよりも相対的に小さいことと定義され,腰痛症状と関連性がある。本研究の目的は,腰痛および腰部骨盤帯回転柔軟性を有する者における歩行中の胸郭–骨盤,骨盤–大腿のセグメント間協調性を定量化し,その特徴を明らかにすることであった。矢状面において,腰痛を有する者の胸郭–骨盤は立脚初期から中期でより逆位相パターンを示した。矢状面および水平面において,腰痛を有するおよび腰部骨盤帯回転柔軟性を有する者の骨盤–大腿は立脚初期から中期でより同位相パターンを示した。腰痛症状の有無にかかわらず,腰部骨盤帯回転柔軟性の存在は歩行中のセグメント間協調性を変化させる。腰痛のない腰部骨盤帯回転柔軟性を有する人は将来に腰痛症状を発症する可能性があり,このような動作中の運動学の違いを明らかにすることは予防のために重要である。